なぜ暗算がしやすいの?

そろばん式がとても効率的な理由をお話しします。

「珠の数」でイメージしやすく

1、2、3、、、という数字自体は意味のない直線や曲線による記号です。 それに対し「珠の数」はそれ自体に意味を持ちます。 意味があるから数を量として理解できますし、イメージしやすくなるのです。 (あ)と(い)を比べたとき、(い)の方がイメージしやすいのではないでしょうか。


また、五玉の存在が大きいです。 次の絵はそれぞれ、いくつを表しているか分かりますか?

どちらも9です。 しかし、(A)の方が圧倒的に分かりやすいと思います。 つまり五玉があることで数をイメージしやすくなっているのです。


そろばん式は数をイメージしやすい。 だから、そろばん式は暗算がしやすいのです。

使うのは必要最小限のメモリ

そろばん式の計算方法は、実は筆算式のそれと変わりません。 足し算と引き算は1桁ずつ足したり引いたりするだけです。 かけ算とわり算も九九をずらして足したり引いたりするだけです。 計算する順番に違いがありますが考え方は一緒なのです。

では何が違うのでしょう? 答えは計算過程に出てくる数の扱いです。 例えば「56×23=」を筆算で行うと計算過程で10個以上もの数字が出てきます。 筆算式で暗算をしようと思えばこれらを同時に思い浮かべる必要があるのです。

それに対し、そろばん式で同時に思い浮かべる必要がある数字はたったの4個です。 なぜなら、数字を「珠の数」で表しているので計算過程に出てくる数字を上に重ねていけるからです。 (こちらを参照)

そろばん式で使うのは必要最小限のメモリのみ。 だから、そろばん式は暗算がしやすいのです。

計算の最小単位を効率化

様々な計算は結局のところ四則演算の組み合わせです。 そして、その四則演算でもかけ算とわり算はかけ算九九と足し算、引き算の組合せです。 つまり、様々な計算は1つの数の足し算、引き算で構成されているということです。

そろばん式ではこの計算の最小単位である「1つの数の足し引き」を珠の動かし方としてパターン化しています。 パターン化されているため、反復練習によりその作業は思考を必要としない条件反射になります。 つまり、そろばん式において計算は条件反射の積み重ねに変わるのです。 そのため計算による脳への負担も減り、イメージすることに集中できるのです。

そろばん式の計算は最小単位を効率化。 だから、そろばん式は暗算がしやすいのです。

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